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CBL(カンナビシクロール)とは?CBDなど他のカンナビノイドの効果をより高める成分を解説。

カンナビノイドは大麻から抽出される健康成分であり、近年では世界中で注目を集めています。

既に大麻を合法としている国も多く現れ、研究開発によって次々と成分が発掘されているのです。

今回紹介する「CBL(カンナビシクロール/Cannabicyclol)」も、1960年代に発見されてはいましたが、最近になって注目されているカンナビノイドです。

この記事では、CBLの効果や生成プロセス、他の成分との比較、合法性などについて詳しく解説します。

目次

CBLとは?

CBLは、100種類以上ある大麻の成分「カンナビノイド」の1つです。

同じカンナビノイドである「CBC(カンナビクロメン)」が酸化することで発生する成分ですが、大麻に含まれる量はほんの僅かなため、非常にマイナーかつ希少な成分となります。

その歴史は意外に古く、1966年にイスラエルの研究チームによって発見されました。

また2008年には、中国で発掘された2700年前の大麻の品種からCBLが抽出されており、古代の系統から含有している上、かなり安定した成分であることが分かっています。

一方でマイナーな成分のため研究は進んでおらず、人体にどのように作用するのかはまだよく分かっていません。

発見から科学的な実験は繰り返されてはきましたが、医療的な視点からの研究は非常に少ないのが現状です。

CBLの効果

CBLは微弱な抗菌作用や抗うつ作用などを持つと考えられていますが、それ以上に、他のカンナビノイドの効果を高めるアントラージュ効果が期待されます。

 

抗菌作用・鎮痛作用・抗うつ作用があると推測される

CBLには、抗菌作用や鎮痛作用、抗うつ作用があると考えられています。

これは、元の成分であるCBCに同じような効果が認められているからです。

一方で、CBLはマイナーな成分のため研究が進んでおらず、人体や精神への影響についてはほとんど分かっていません。

精神活性作用を持たないCBCの誘導体であり、人体にあるカンナビノイド受容体(CB1・CB2)への親和性も確認されていないため、CBLについてもハイになる効果は無いと考えられています。

 

なお、THC(テトラヒドロカンナビノール)が酸化することで生成されるCBN(カンナビノール)は精神活性作用が落ちることから、酸化してできるカンナビノイドは元の物質よりも作用が弱くなる傾向があることが分かっています。

したがって、CBLもCBCが持つ効果を少なからず持っているものの、その効果は弱いと推測できます。

アントラージュ効果に期待

カンナビノイドの効果を最大限に引き出す方法は、テルペンや他の有機化合物といった、まだ発見されていない組み合わせに隠されている可能性があります。

CBLに期待されるのは、CBD(カンナビジオール)などのカンナビノイドの効果が相乗的に作用する「アントラージュ効果」でしょう。

効果が未解明のCBLも含め、扱うカンナビノイドが多ければ多いほどより高いアントラージュ効果が得られるのではと研究者から期待されており、現在も解析が進められます。

CBLの生成プロセス

CBLはCBCが酸化することで生成される成分であるため、CBCの濃度が高い大麻の品種に多く含まれます。

この酸化のプロセスはさまざまで、熱や経年劣化、紫外線などの影響を受けていると推測されています。

しかし、CBC自体もマイナーなカンナビノイドであるため、高い濃度でCBCを含む品種であっても、CBLを高濃度で獲得できるわけではありません。

また、研究ではCBCを意図的に酸化させてCBLを生成しますが、この工程も前述の酸化プロセスを加速しているに過ぎません。 

CBLとCBDなど他のカンナビノイドとの違い

CBLはCBDと比較しても、人体に無害であることを除くとそれほど似ていません。

つまり、お互いに全く異なる系統から生成されたカンナビノイドであることが分かります。

ハイになり違法である成分のTHCや、抗菌作用や鎮痛作用を持つCBG(カンナビゲロール)と比べてみても、類似点はありません。

 

化学構造的には弱い精神活性作用や鎮静作用を持つCBN(カンナビノール)には若干似ていますが、CBLはこれらの効果をもたらす二重結合構造を持ちません。

 

一方で、同じCBCから派生するCBT(カンナビトリオール)については、他のカンナビノイドより高い類似性があります。

CBLはCBCが酸化した成分ですが、CBTはCBCが酵素反応を起こすことで生成されます。

CBTも研究が進んでいない新しいカンナビノイドで、これからCBLと同様に研究が加速するでしょう。

 

研究が進みCBLのデータがそろえば、CBDなどのカンナビノイドとの組み合わせで、どんなアントラージュ効果が期待できるのかが判明するものと思われます。 

CBLは薬物検査に引っかかる?

CBLを摂取した後の薬物検査については、現在は明確なエビデンスが存在しません。

繰り返しになりますが、CBLは研究が進んでいないことが要因です。

一方でCBLは違法成分であるTHCとの類似性がなく、精神活性作用も持ちません。

したがって、マリファナ系の尿検査を受けても、恐らく引っかかることはないでしょう。 

CBLの安全性

CBLの安全性についても、人体に対する明確なエビデンスはありません。

1976年に行われた研究では、ウサギに8mg/kgのCBLを投与したところ、痙攣した後に死亡したという報告が上がっています。

しかし、この研究は非常に小さなもので、人体に有害であるという確実な結論には至っていません。

大麻には高濃度のCBLは存在しませんので、実際は人間が摂取しても安全であると考えられています。

CBLは違法?合法?

2022年12月現在、CBLは薬機法の規制対象リストには入っていません。

したがって、国内においてCBLの摂取は合法です。

その性質やレア度から、今後についても規制される可能性はかなり低いでしょう。 

CBLの原料はどこで手に入る?

残念ながら、国内において純粋なCBLの原料を手に入れるルートは見当たりません。

そもそもマイナーな上に、大麻に含まれている量も僅かであるレアカンナビノイドであり、この成分を中心とした製品を作ることは非常に難しいでしょう。

実際に、国内では扱うサイトもほぼゼロです。

ただし、CBDのブロードスペクトラム原料によっては、微量に含まれているものもあります。

その効果はまだよく分かってはいないものの、CBLを含有する原料で作られた製品は、アントラージュ効果によって主成分のさらなる効果が期待できるでしょう。

まとめ

今回はCBLの効果や生成プロセス、他の成分との比較、合法性などについて解説しました。

CBLはCBCの酸化によって生成される、レアカンナビノイドです。

大麻からは非常に僅かな量しか抽出できないため、CBLを中心とした製品は作られませんが、CBDなどの効果を相乗的に高めるアントラージュ効果は期待できます。

ブロードスペクトラムの製品によっては、その名を確認できるものもありますので、見つけたらぜひ手に取って見てください。

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この記事を書いた人

Dice Staff。
合法カンナビ歴2年以上。
Diceのカンナビスに惚れ込んで入社しました。
カンナビスの良さをもっと色んな人に知って欲しいカンナビ好き。
年間3000本以上、どんなジャンルのカンナビスも吸います。

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