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β-カリオフィレンとは?カンナビノイドとの関係やメリット・デメリットを解説。

「β-カリオフィレンって最近聞くけど、どんな成分なの?」
「大麻由来のカンナビノイドと関係はあるの?」
そんな疑問をお持ちではありませんか?
確かに、β-カリオフィレンはCBDとよく似た働きをするため最近とても注目されている成分です。
また、カンナビノイドとβ-カリオフィレンの相性は抜群で、アントラージュ効果も期待できますので、合わせて使用したいという方も多いことでしょう、
そこでこの記事では、β-カリオフィレンの特徴やメリット・デメリット、そしてカンナビノイドとの関係について、詳しく解説します。

目次

β-カリオフィレンとは?

最初に、β-カリオフィレンとは一体どんな成分なのか、解説していきましょう。

β-カリオフィレンはテルペンの一種

β-カリオフィレンとは、単純に「カリオフィレン」とも呼ばれるテルペンの一種です。
見た目は無色透明でアルコールに溶けるが水には溶けない油性の成分で、ウッディかつスパイシーな独特の香りを持っています。
主にブラックペッパーやクローブオイル、ローズマリー、オレガノ、シナモン、バジル、ブラックキャラウェイ、ホップなどに見られ、その他1,000種類もの植物に含まれています。

大麻にも含有するβ-カリオフィレン

大麻にも豊富に含まれており、その量は大麻に含有するテルペン総量の実に25%を占めます。
また、多くのエッセンシャルオイルに共通する成分で、花を咲かせる植物の半数以上にさまざまな量で含まれるなど、自然界に多く存在する物質です。
アメリカ食品医薬品局(FDA)によって「GRAS」、すなわち「一般的に安全」だとされており、多くの企業が香料として、あるいは化粧品などの製品に使っています。
ちなみに、β-カリオフィレンを酸素化したカリオフィレンオキシドは、麻薬探知犬が大麻を特定する原因物質であり、この独特の匂いを嗅ぎ分けるために訓練されます。

β-カリオフィレンはCB2受容体に作用

大きな特徴として、β-カリオフィレンはテルペンでありながら人間が持つカンナビノイド受容体(CB2)と相互作用するユニークな存在です。
そのため、β-カリオフィレンは第二のカンナビノイドとも呼ばれており、CBDなどのユーザーから強い関心が寄せられています。
β-カリオフィレンはテルペンであると同時に、カンナビノイドでもあると捉えることもできるでしょう。

 

テルペンとは?

ここで、テルペンについても紹介しておきましょう。
テルペンとは、あらゆる植物に含まれているごく一般的な化合物です。
エッセンシャルオイルや健康食品、美容クリームやフレグランスなどに含まれ、独特の香りを持ちます。
植物にとってテルペンは、外敵から植物自身を守ったり、あるいは受粉を助ける昆虫を引き寄せたりといった働きをする、とても大事な成分です。
中には、植物がストレスを受けることで発現するテルペンも存在します。

またテルペンは、植物の芳香特性の大部分を担っています。
例えば、新鮮なオレンジを絞ったりフルーツジャムの蓋を開けたりした際、周囲に香りが広がるのも、特定のテルペンを鼻で感じているからです。
ラベンダーやバラの周囲に香り漂うのも、テルペンによるもの。
そして、人体が必要とする食品栄養素の前駆体という側面もあります。

植物である大麻草にも、100種類以上ものテルペンが含まれていると言われています。
その中でも、最も多く含まれているのがβ-カリオフィレンなのです。

 

β-カリオフィレンの健康効果とは?

ここからは、β-カリオフィレンを摂取するとどのように作用するのかについて、見てきましょう。
その効果とは、抗炎症作用、抗酸化作用、抗不安・抗うつ、そして慢性疼痛や神経障害性疼痛、神経変性疾患への効果です。

1.抗炎症作用

1つ目の効果は、抗炎症作用です。
β-カリオフィレンは経口摂取すると、関節炎や筋肉痛などを引き起こすホルモン「プロスタグランジン」やタンパク質「サイトカイン」の生成を抑制する働きをします。
この体内での働きによって、炎症を鎮めるのです。
また、アトピー皮膚炎やアレルギー反応などの炎症に対しても、症状を緩和する効果が認められています。

2.抗酸化作用

2つ目の効果は、抗酸化作用です。
β-カリオフィレンは経口摂取することで、病気や老化のリスクとなる活性酸素(フリーラジカル)を除去する働きをします。
過剰に発生した活性酸素を体内から除去することで、細胞の酸化を防いでいるのです。
活性酸素の除去によって、老化防止だけではなく、心臓病やガン、糖尿病などの生活習慣病のリスクも低減できます。

3.不安やうつ病への効果

3つ目は、不安やうつ病への効果です。
β-カリオフィレンは、人間の体内に備わっているカンナビノイド受容体「CB2」に作用します。
CB2は末梢器官や免疫系に関連する細胞に多く見られ、活性化すると神経伝達物質のバランスが改善されます。
そのため、不安やうつ病によって落ちていた気分や精神状態を、上向けられる可能性があるのです。
CB2の活性化は、炎症反応の抑制やストレスによる神経細胞の損傷を防ぎます。
また、β-カリオフィレンが持つ独特の香りには、マタニティーブルーや月経前症候群(PMS)、更年期障害など、ホルモンバランスが崩れる際に起きる女性特有の不安やイライラを解消する作用があると言われています。

4.慢性疼痛・神経障害性疼痛への効果

4つ目は、慢性疼痛や神経障害性疼痛への効果です。
β-カリオフィレンが持つ抗炎症作用・抗不安作用・抗うつ作用は、慢性疼痛や神経障害性疼痛の治療にも非常に有効だと言われています。
近年、処方されるようになった鎮痛剤「セレコキシブ」は、強力な非ステロイド性抗炎症薬(NSAIDs)で、関節痛や神経痛の薬としてよく処方されますが、腹痛・吐き気・下痢など、人によっては副作用が発生します。
また高用量では、腎不全・心臓発作・脳卒中・消化管穿孔・消化管出血、そしてアナフィラキシー反応など、時に命の危険を伴う症状が現れることもあるのです。
一方で、β-カリオフィレンにはそのような副作用はありません。
そのため、CBDとともにβ-カリオフィレンもセレコキシブの代替薬として注目されているのです。
さらにβ-カリオフィレンは、糖尿病性神経障害や帯状疱などの神経障害性疼痛に対しても、効果が期待できます。

5.神経変性疾患への効果(パーキンソン病、アルツハイマー病)

5つ目は、神経変性疾患への効果です。
特に、パーキンソン病やアルツハイマー病への効果が期待されています。
パーキンソン病とは、神経伝達物質の不足によって体に痛みや震え、そして転びやすくなるなどの運動障害が発現する疾患です。
一方のアルツハイマー病も、脳神経の変性によって脳が萎縮し、認知症などの症状が起きるため、どちらも社会生活が困難になってしまう疾患となります。
β-カリオフィレンは、カンナビノイド受容体であるCB2に作用して脳内の炎症を鎮める作用があり、パーキンソン病やアルツハイマー病などで起こる神経変性変化から、脳を保護できると言われています。
このことからβ-カリオフィレンは、人の社会生活を長く維持する成分としても期待されているのです。

 

β-カリオフィレンの副作用とは?

β-カリオフィレンには、副作用はほとんど無いと言われています。
前述の通り、β-カリオフィレンはCB2受容体に作用する成分です。
しかし、主に脳や中枢神経系に多く見られ、感情コントロールや幸福感を感じる作用があるCB1受容体に結合することはありません。
CB1受容体が活性化すると、精神病の発現や成分への依存につながる恐れがあります。
実際に、大麻の成分の1つで精神活性作用があり法規制されている「THC(テトラヒドロカンナビノール)」は、CB1受容体との親和性が非常に高く、相対的にCB2受容体との親和性は低いことが分かっています。
β-カリオフィレンはCB1受容体には作用しないため、依存や精神疾患などの心配はありません。
また人間だけでなく、犬に対しても安全に使えることが確認されています。

 

β-カリオフィレン+カンナビノイド=「アントラージュ効果」

β-カリオフィレンとカンナビノイドとの組み合わせは、とても大きな意味を持ちます。
それは、両者が同時に作用することで、相乗効果(アントラージュ効果)が期待できるからです。
アントラージュ効果には、両者が持つ健康効果が強化されるというメリットがあります。
例えば、CBDにβ-カリオフィレンを配合すれば、CBDが持つ抗炎症作用や疼痛緩和作用が強化されるようになることが、研究で報告されているのです。
そのため、多くのカンナビノイド含有製品には、β-カリオフィレンが配合されています。

 

β-カリオフィレンとCBDとの比較

β-カリオフィレンとCBDは、どちらもカンナビノイド受容体に作用して、さまざまな健康効果をもたらす成分です。
一方で、β-カリオフィレンはCB2受容体のみに作用し、CBDはCB1受容体とCB2受容体の双方に作用するため、効果や効果自体が及ぶ範囲は異なります。
例えば、CBDは精神に影響を与えるCB1受容体にも作用するため、不安やうつ病に対して高い効果が期待できます。
そして、β-カリオフィレンは免疫系に関連するCB2受容体に働きかけるため、炎症や疼痛に対する効果の方が強いとされています。

 

まとめ

今回は、β-カリオフィレンの特徴やメリット・デメリット、そしてカンナビノイドとの関係について解説しました。
CBDのようにカンナビノイド受容体に作用するβ-カリオフィレンは、テルペンの一種であり、さまざまな健康効果が期待できます。
ほとんどの植物が持っていますが、大麻にも多く含まれており深い関係がある成分です。
他のカンナビノイドと一緒に摂取することでアントラージュ効果が得られます。
この記事が、あなたのカンナビノイド製品選びの一助になれば幸いです。

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この記事を書いた人

Dice Staff。
合法カンナビ歴2年以上。
Diceのカンナビスに惚れ込んで入社しました。
カンナビスの良さをもっと色んな人に知って欲しいカンナビ好き。
年間3000本以上、どんなジャンルのカンナビスも吸います。

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