MENU

チンキとは?CBDなどの成分が凝縮され、早く効果を得られるカンナビノイド製品を解説。

「CBD製品のラインナップにある『チンキ』って何?」
「チンキはオイルとどう違うの?」
カンナビノイド製品を選ぶ際、そんな悩みを持つ人もいることでしょう。
確かにオイルとは違い、チンキは製品の形状や使い方など、非常にイメージしづらい製品です。
しかしチンキは、成分が凝縮されているためコンパクトな上に、素早く効能を得られるなど、たいへん優れた製品なのです。
そこでこの記事では、チンキの製造方法やメリット・デメリット、そしてオイルとの違いについて詳しく解説します。

 

目次

チンキ(tincture/ティンクチャー)とは?

最初に、チンキとは一体どんなものなのか、詳しく見ていきましょう。

チンキはアルコールに浸して作られる

チンキ(tincture/ティンクチャー)とは、ハーブなどの植物を強いアルコールまたはエタノールと精製水の混合液に浸して作るエキスのことです。
エタノールが植物の細胞壁を破壊して有効成分を引き出し、液体として濃縮されます。
また、溶媒としてエタノールと精製水を正確に混ぜ合わせれば、特定の有効成分のみを取り出すことも可能です。
チンキは比較的安価に製造できる上に植物の健康成分を簡単に取り出せるため、数千年前から存在する製法で、漢方薬などにおいても伝統的に用いられます。

CBDなどのカンナビノイドでも使われる製法

保存する際に成分の酸化を防げることから、チンキの製法はカンナビノイド製品にも使われています。
一方で、精製や濾過には手間がかかり、少し苦味が残ってしまうのがデメリットです。
この苦味を緩和させるため、多くのチンキ製品では甘味料や香料、植物性グリセリンなどが添加されます。
中には、ハーブエキスやビタミンを配合している製品もありますが、カンナビノイドとの相互作用については明らかになっていません。

チンキ製品はあまり多くない

実は、苦味などの要素から、チンキは一般的に出回っている製品ではありません。
チンキと表示されている製品の多くは、実際にはオイルです。
そのため、本当の意味でのチンキを購入するためには、企業に「アルコールベースのチンキ」と伝える必要があります。
なお、チンキには大量のエタノールが含まれているため引火性が強く、火気などには十分な注意を払わなければならないため、気密容器で保管されます。

 

カンナビノイド配合チンキの作られ方とは?

ではCBDを例に、カンナビノイドを配合するチンキの作り方について見ていきましょう。
その手順は、次の通りです。

▼チンキの製造方法
  1. 粉々に砕いた大麻の素材をアルコール溶液に浸す
  2. 大麻に含有されているCBD、THC等のカンナビノイド、テルペンなどが抽出されていく
  3. アルコールに成分が移行したら、濾過して大麻の繊維を取り除く
  4. 濾した溶液を蒸留するなどして、成分を調整する
  5. エッセンシャルオイルや香料などを加え、ボトルに詰める

この抽出作業は、日光による化学変化を避けるため暗い場所で行われます。
また、目指す製品の性質や法規制に対応するため、濾過した後は蒸留して成分を整えます。
特に日本ではTHCが厳しく規制されているため、国内向けのチンキ製品では必ず除去しなければなりません。
最後の工程でエッセンシャルオイルや香料を添加して、摂取しやすくします。

 

チンキのメリット3選

次に、チンキのメリットについて見ていきましょう。
チンキは、植物から有効成分が効率よく取り出せる上に人体への吸収率が高く、スピーディに効果を得られるという利点があります。
また、成分が凝縮されるため摂取は少量でよく、持ち運びやすい製品です。

1.植物から有効成分を効率よく取り出せる

1つ目のメリットは、植物から有効成分を効率よく抽出できることです。
アルコールは植物成分に浸透しやすく、脂溶性や水溶性の成分を同時に抽出できます。
また、含有する成分がしっかりと溶け出すため、水や油では取り出しきれない成分も抽出できるのです。
大麻においても、主成分となるカンナビノイドやテルペンはアルコールに溶けやすく、チンキとして生成すれば、それらの成分をより高い濃度で摂取できるようになります。
この効率的な抽出方法で生成されるチンキは、大麻の持つ力を余すことなく引き出せる、優れた製品なのです。

2.吸収率が高く効果が速やかに表れる

2つ目のメリットは、吸収率が高く効果がスピーディに表れることです。
チンキの成分は舌下や口腔内で吸収することで、消化器官を通さずに有効成分を直接、体内に採り入れられます。
この舌下投与による即効性は特筆すべきポイントであり、実際にチンキを舌ベロの裏側へ1、2滴ほど垂らし、10秒間程度放置してから飲み込むと、数分から数十分という速さで効果が体感できるでしょう。
また、経口摂取した場合でも胃や腸で素早く吸収されるため、カプセルや錠剤などによる摂取と比べても、とても速く効果を実感できます。
急にストレスを感じるなど、カンナビノイドの効果を直ぐに得たい時には、チンキを選択するといいでしょう。

3.持ち運びがしやすく、手軽に使用できる

チンキのメリット3つ目は、持ち運びしやすく手軽に利用できることです。
チンキの多くは小さなボトルに入っており、カバンやポケットに入れて気軽に持ち運べます。
また、チンキの容器は少量ずつ垂らせるドロッパー付きのボトルが一般的ですので、適量を容易に服用できます。
例えば、出張先や旅行先で急に疲れを感じたり、集中が途切れてしまいそうになったりした時でも、手元からチンキのボトルをサッと取り出して使えます。
チンキはさらに、食べ物や飲み物に混ぜることも可能です。
カンナビノイドを手軽に摂取できるチンキは、忙しい人にとってたいへん便利なアイテムとなるでしょう。

 

 

チンキのデメリット3選

前述の通りたいへん利便性の高いチンキですが、デメリットもあります。
それは苦味がある上に入手は容易ではなく、外用薬としては使えないという点です。

1.苦味がある

1つ目は、チンキには苦味あることです。
アルコールを使って抽出されるチンキは、製造工程上どうしても苦味が残ってしまいます。
この苦味は、アルコール自体、または原料となる植物に由来する成分によるものです。
大麻から作られるカンナビノイド配合のチンキでも、強い苦味を感じることがあります。
対策としては、飲み物や食事に混ぜて摂取することが挙げられますが、舌下摂取と比べて効果が薄れてしまうのが欠点です。
製品によっては、摂取しやすくなるように甘味料やエッセンシャルオイル、香料などが添加されているものもあります。

2.容易に入手できない

2つ目は、チンキは容易に入手できないことです。
カンナビノイド製品はまだまだ一般的に出回っておらず、主にインターネット上で購入することになるでしょう。
一方で、チンキはオイルとはボトルやパッケージが類似しており、見分けがつきません。
チンキとして販売されている製品でも、技術的な観点からみたらオイルというものも多く存在します。
そのため、チンキは一般的な店舗では取り扱いが難しく、専門的な知識を持ったスタッフが必要です。
本当の意味でのチンキ製品を購入する場合は、実店舗や信頼性の高いサイトから購入することをおすすめします。

3.外用薬としては効果がない

3つ目は、チンキは外用薬としては効果がないことです。
カンナビノイドのオイルは舌下摂取の他、皮膚に塗布することで痛みや湿疹を和らげる効果も期待できます。
しかし、チンキは皮膚から吸収されにくいため、炎症や痛みの緩和効果はほとんど得られません。
筋肉痛や関節痛などを抱えており、外用薬としてカンナビノイド製品が必要な場合は、チンキではなくオイルやクリーム製品を選択する必要があります。

 

チンキとオイルの違い

ここで、チンキとオイルの違いについても確認しておきましょう。
素材をアルコールに浸すことで有効成分を取り出すチンキとは異なり、オイルはヘンプシードなどのベースオイルに、別の工程で抽出されたCBDエキスを加えて作られます。

摂取方法

オイルは舌下摂取の他、ベイプ機器で熱して気化したものを吸入することも可能な製品です。
しかし、アルコールベースのチンキは蒸気摂取ができません。
舌下摂取、または食品と組み合わせての経口摂取が一般的です。

賞味期限

ベースのアルコールが保存料としても機能するチンキは、保存期間が長いという特徴があります。
一方のオイルは、時間が経過して濁ってしまうと期限切れです。
濁りを避けるためには、直射日光を避け暗所での保存が推奨されています。

風味や食感

チンキはアルコールベースで作られるため、苦味があるものの軽くさっぱりとした後味が特徴です。
オイルの風味や食感はベースオイルに左右されますが、土っぽい後味が残る製品もあります。
しかし、双方とも製品によっては香料やエッセンシャルオイル、植物性グリセリンなどが配合されますので一概には言えません。

効能の高さ

オイルは製造工程において、あらかじめ測定された量のカンナビノイドが調合されますので、狙った効果が得られるでしょう。
しかしチンキは製造工程上、THCなどが取り除かれる他はカンナビノイドの調整は行われません。
例として、CBDオイルとCBDチンキで比較した場合、その濃度はオイルの方が高めになる傾向にあり、これはカンナビノイドの種類によって異なります。

 

まとめ

今回は、チンキの製造方法やメリット・デメリット、そしてオイルとの違いについて解説しました。
アルコールベースで作られるチンキには、大麻の成分を効率よく摂取できるというメリットがあります。
一方で、苦味があって流通量が少なく、外用薬としては利用できないのがデメリットです。
製品のパッケージはオイルとよく似ていますので、この記事を参考に、自分にあったチンキを購入してくださいね。

よかったらシェアしてね!
  • URLをコピーしました!
  • URLをコピーしました!

この記事を書いた人

Dice Staff。
合法カンナビ歴2年以上。
Diceのカンナビスに惚れ込んで入社しました。
カンナビスの良さをもっと色んな人に知って欲しいカンナビ好き。
年間3000本以上、どんなジャンルのカンナビスも吸います。

コメント

コメントする

目次